アメリカザリガニトハ

◆ アメリカザリガニとは ◆

     Americazarigani_toha


原産国:アメリカ  日本に来た理由  ザリガニの旅     


原産国:アメリカ

日本の本州以南で一般的に知られているザリガニは昔、北アメリカから輸入されたものです。

北アメリカには大陸の南側のメキシコ湾に向かって6,200kmも流れているミシシッピ川という大きな川があります。
その河口の三角州には川や沼が複雑に入り組んだバイユーティッシュと呼ばれる湿地が広がっており、そこがアメリカでも有名なザリガニの産地です。

今現在、本州以南でよく見られるザリガニは昔から日本にいるものではなく、アメリカ合衆国のルイジアナ州からやってきたものが日本で繁殖し、全国に広がっていったものです。
一般的にはザリガニで通じますが、日本の在来種と区別するため、『アメリカザリガニ』と呼ぶこともあります。
ちなみにザリガニはアメリカでは『クローフィシュ』と呼ばれ、【水の中をのろのろとはう小動物】という意味です。

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日本に来た理由

今から80年ほど前、神奈川県岩瀬村(現在の鎌倉市)でアメリカ産の食用ガエルを養殖していました。
その養殖場では食用ガエルに魚や蚕のサナギをエサにしていましたが、食用ガエルはあまりこのエサを食べなかったので、飼育員は直接アメリカまで食用ガエルの好みのエサを調べに行きました。

アメリカの食用ガエルの養殖場では、沼に棲む生きたザリガニをエサにしていました。
食用ガエルの好みのエサがわかった飼育員は、さっそくニューオーリンズに行き、大きめのザリガニを100匹買いました。
しかし、当時は空輸ができなかったので船で運ぶしかなく、輸送時間が1ヶ月もかかってしまいました。
サンフランシスコの港で積み込まれた100匹の元気なザリガニは、かわいそうにも太平洋を渡る間に少しずつ死んでしまい、横浜に着いたときには20匹に減っていました。

それでもなんとか生き残った20匹のザリガニは養殖場の小さい池に放されると、元気を取り戻しエサもよく食べ、脱皮を繰り返してどんどん大きくなりました。
翌年には池の中に小さいザリガニがちょいちょい歩き回るようになりました。
アメリカザリガニは実家から10,000kmも離れた日本の小さな池でも、特別な世話もされずにたくましく育っていたのでした。
食用ガエルの養殖場では、これらのザリガニをエサにして食用ガエルを育て始めましたが、数年後には食用ガエルが食べきれないほどザリガニは大繁殖してしまうのでした。w(゜o゜)w

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ザリガニの旅

ザリガニがアメリカから輸入されて数年後、池に大繁殖した頃、大雨によってザリガニの養殖池の水が溢れそうになったとき、水面から陸に上がり脱走するものもいました。
また、ザリガニの性質上池の土手に穴を掘り脱走するものや、生まれて間もない者は母親の腹脚と間違って水鳥の脚の毛にしがみ付いて遠くへ行く者もいたと思われます。
そして、外へ出たザリガニは川を流れる藻や流木につかまって川下りをし、岩瀬村の養殖場を中心に神奈川県一帯の田んぼや小川や用水路に棲みかを広げました。
ザリガニが増え始めると、これを捕まえて売り始める人も現れ『アメリカで捕れた珍しいエビとカニの子だよ!!』と祭りや縁日で売り歩くようになりました。最初は確かに珍しかったのでなかなか高価だったようですが、数年のうちに子どもの小遣いでも買えるくらいの価格になりました。
そうして、神奈川県以外の人が買っていったものが逃げ出したり飼いきれない者を捨てる人がいたのでしょう、いずれ東京や大阪の都会の真ん中の池でも、その他の県でも田んぼや小川でザリガニを見かけるようになります。

このように、野生動物が原産国から他国へ放たれたとき、多少条件が合わなくてもその地に適応し大繁殖してしまうことがあります。
ザリガニも原産国のアメリカよりも日本の気候がだいぶ寒いのにもかかわらず、たちまち日本の水辺の一員にに溶け込んでしまった。
ザリガニが日本に持ち込まれてから10年後に埼玉県の田んぼで調べたところ、1アールの田んぼから最高1,100 匹のザリガニが捕れたそうです。

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