ザリガニをバケツなどで複数飼育のまま放置してしまっていても、なぜか生存者がいることがあります。
もちろん食料は複数飼育していたうちの、早く死んでいった者なのですが死者が出た水と言うことは水質の悪化も
激しく、たちまち死者が続出する事態になります。
その繰り返しで水は濁り、やがて腐り果てます。
しかし、まれにその中にも生存者がいます。なぜでしょう?
それは多くの場合小さい個体なので一見すると、
「成長の遅い個体には何か特別な抗体や免疫みたいなのがあるのか?」と思いましたが、コレは実に単純な理由でした。
この生存者に共通して言えることは、体が小さいことでした。
小さいとケンカには負けるのでエサはとりにくく、最初の方に死んでしまいそうですが、その逆です。
ザリガニという生き物自体が、体が大きいほうが弱い生き物なのでした。
体が大きいとまず体を維持するための栄養を多く摂らなくてはいけません。
体が大きくなると筋肉の量が増え、力は増しますが、
外骨格なので体を動かすためというよりは、骨(甲殻)の重さを支えるための筋肉になってしまい、
機敏には動けません。
そして体を動かすにしても、
多く付いた筋肉が重い甲殻を動かすために大量の酸素を必要とするのに、
酸素が不足してしまうと水面に上がっていくのが一苦労になってしまいます。
それに対し体が小さいと、まず必要とする栄養や酸素の量が必然的に少なくなります。
もし酸素が不足しても、体が軽いので簡単に水面に上がって空気中から酸素を取り込んで呼吸できます。
この違いが生死を分け、小さな個体ほど生き残ることが多くなります。
しかし、小さい個体が生き残れる理由はこれだけではありませんでした。
ザリガニは体調が悪いときや環境がガラリと変わってしまったときに、脱皮をして体調を改善したり、環境に適応しようとします。
体が小さいと前途の通り必要な酸素と栄養が少なくて済むので、脱皮も比較的簡単に行うことができます。
悪化した環境で脱皮したザリガニは、その環境に適応した体になれるので自分の身を覆う汚れた水も「そんなに悪くないモノ」
としてしまい、そこに棲みつけるようになります。